女子プロの笠りつ子選手が浴室のバスタオルが撤去されていることに腹を立ててコースの副支配人に暴言を吐いたそうです。そしてその処分が「厳重注意」だそうです。
甘すぎます。
ゴルフ場の浴室にはラウンド後入浴をするプレーヤーのために、バスタオルや入浴用のタオルが備え付けてあります。プレーヤーは自由に使っていいのですが、使用後は指定された場所に戻すことになっています。多くの女子選手はゴルフ場の備品であるバスタオルを敷いてストレッチを行っていたようで、そのままバスタオルを持ち帰ってしまうからということから、今回から浴室のバスタオルを撤去するという措置になったようです。もちろん日本女子プロゴルフ協会(LPGA)と協議の上で、選手達にも通達されていたようです。報道にはありませんでしたが、普通持ち帰るとなれば使用済みでないことは容易に想像がつきますし、1枚だけとも思えません。予選ラウンドは100名ほど、決勝ラウンドで50名、その他練習ラウンド、スポンサーと支援者をもてなすプロ・アマ戦で、その都度バスタオルを持ち帰られてはゴルフ場の通常営業に支障をきたします。
岡本綾子さんは「上手なゴルファーになるのは難しいけれど、よいゴルファーにはすぐなれます」と言っています。つまりゴルフはマナーのスポーツであり、精神性の高さが求められる競技なのです。スコアをごまかしたり、OBのボールをセーフであったようにそのまま打ってしまう人は、それが露見した時は厳しいペナルティを受けます。ましてやバスタオルを持ち帰るなどマナー違反は無論のこと、大量ともなれば犯罪行為です。切られ与三ではありませんが「これで厳重注意じゃ済まされめぇ」です。LPGAの見識のなさが露呈したような気がします。
昨年末、LPGAが放映権の帰属を巡ってテレビ局と揉め、いったんは中止となった熊本での大会を巡り、熊本出身の選手達が嘆願書を出して大会の復活を訴えました。その中心人物のひとりが笠りつ子選手です。幸いにもテレビ局が継続協議という「覚書」を人質にとって復活しましたが、笠りつ子選手は自分たちの希望が叶ったときに「ありがたい」と思わなかったのでしょうか。自分の希望が叶うのは当たり前で、叶わなければ暴言を吐く、ではまるで女王様ではありませんか。
笠りつ子選手にはプロゴルファー以前に、人として今一度自分自身を見つめ直す時間が必要です。そのためには出場停止という処分が必要ではなかったかということです。
そもそも放映権のLPGA帰属を主張するLPGAにも大いに問題があります。LPGAの経済基盤を安定させるというのは分かりますが、テレビ局にしてみればこ20年間、平均視聴率が5%というゴルフ中継を、スポンサーを見つけてきて何とか継続してきたのに、突然放映権はLPGAに帰属すると言われたら「ふざけるな!」となるのは当たり前です。確かにアメリカPGAツアーの放映権はPGAツアーが持っており、それをテレビ局と放映契約し巨額な収入を得ているのも事実です。
https://ytr-e-golf.com/pgatour-winningprize/29.html
しかしPGAツアーはスポンサー探しも開催ゴルフ場との交渉も、無論テレビ局との交渉も自らが行っているのです。巨額な賞金とスター選手の活躍によりツアー自体が広告効果が高いコンテンツと見なされ、スポンサーやテレビ局から有利な条件も引き出せます。
PGAツアーは何でも自分たちでやるというリスクを負って莫大な収入を得て、それを選手に還元することで世界中の良い選手を集め、ますます広告効果が高くなるというビジネスモデルを自ら構築したのです。マーケットはアメリカ国内をとうに飛び越え、アジアを含む全世界がターゲットになっています。
一方LPGAはどうでしょう。公式戦の一部を除いて、スポンサーやゴルフ場の問題だけではなく、運営までテレビ局や代理店の仕事です。リスクは取りたくないがお金だけはもっと欲しいでは、世の中を舐めているとしか思えません。ビジネス感覚がゼロの浅はかな団体と思われても仕方ありません。
テレビ局も「やってみなはれ」で一度突き放したらいいのです。ただでさえ衰退産業のゴルフ業界でLPGAだけが儲かるという仕組みなどはあり得ません。