ある社長室のふつうの会話

役員「社長、今治課から(株)加計と取引したいとの申請が出ております」

社長「(株)加計の社長はよく知っています。問題がなければ認めてあげたら如何ですか? ボクも大きな顔ができるし」

役員「ただこの話は社長の就任以前から何度も申請が出ているのですが、決裁窓口の文科部が首を縦に振りませんもので」

社長「どういうこと?」

役員「どうやら文科部の取引先とバッティングするので、まぁ既存の取引先を優先させたいのではないかと」

社長「また随分硬直した考え方ですね。それとも今治課の業績向上にはならないのですか?」

役員「今治課は確実に業績が上がると言っているそうです。そこでですが、社長がリーダーでいらっしゃる業務改善プロジェクトに今治課から提案させたら如何かと」

社長「それは構いませんが、みんなが納得する形で頼みますね。その場合でも会社の規則通り入札という形はとってください」

役員「今治課は同じ案件を他の会社にも投げかけたようですが、(株)加計だけが食いついてきたと聞いております。社内で何度も却下された案件でもあり、他社は消極的のようです。とは言っても、社長のご心配の通り、一応他社にも声をかけてみる必要はあるかと思います」

社長「そうしてください。いずれにしても手続き上瑕疵のないようにしてください。それから文科部からもプロジェクトメンバーを募り、フォア・ザ・カンパニーの精神で一丸となって進めてください」

役員「仰るとおりです。本件は私があずからせていただき、社是でもありますブレイクスルーの精神を具現化させたいと思います」

社長「よろしくお願いします。それから(株)加計の社長はボクの友人ですから、コーポレートガバナンス上、ボクはかかわらないがいいのかも知れませんね。知らないことにしておきましょう」

役員「利益相反には当たりませんし、社長がご存じでも何ら問題はありません。一部のメンバーは社長が(株)加計の社長とご友人ということを承知しているとは思いますが、あくまでもフォア・ザ・カンパニーです。もっとも社長がご心配であれば一応そうしておきますが」

社長「そうしていただくとありがたい。李下に冠を正さずの例えもありますし、社外取締役から痛くもない腹を探られたくありません。ですから本件はボトムアップでいきましょう。ただボクに気を使って、あまり強引に進めないようにしてください。それだけはお願いします」

役員「承知いたしました。私が責任をもって進めます。プロジェクトメンバーは文科部とのしがらみがありませんので、今治課の提案が会社の利益に貢献すると判断されれば問題なく認められると思います」

社長「くれぐれも慎重にお願いします。文科部がネックなのは分かりましたが、あまり社内がギクシャクするのも困りますから」

役員「ご心配をおかけしております」

社長「はっ、はっ、はっ」

2017年7月26日 | カテゴリー : others, 未分類 | 投稿者 : Singer

加計学園問題の本質

端的に言えば、加計学園決定に至るプロセスに、安倍首相の直接的な働きかけがあり、それが違法性のあるものだったかどうかだと思います。
つまり安倍首相と加計学園の間に献金を含む現金の授受、あるいは安倍首相に特定の利権の発生等があるかどうかです。これが客観的に立証されなければなりません。

単に「友人だから」怪しいというのは国会レベルの議論ではありません。
政治家や大会社の経営者、特に世襲議員、世襲経営者は何らかの接点があります。学校が一緒、同じメンバーシップの会員仲間、ボランティアや団体が一緒というようにです。下手をすると親戚になっていたりします。

前回も書いたとおり、行政は政治の下にあり、政治が企図していることを実現するのが行政の仕事です。行政機関が国家戦略特区諮問会議の長たる安倍首相が何を考えているのか良く把握して行動するのは当然のことです。

民間企業でも、会社や上司の考え方と違う案件を持ち出せば「君はどこを見て仕事してるんだ?」と言われるでしょう。あるいは「自分が社長になったつもりで考えてみろ!」と言われるでしょう。それが「忖度」であり「ご意向」です。それは配慮でも何でもなく、経営方針に従って働くというだけのことです。組織とはそういうものです。

また前川氏は、加計学園の獣医学部新設に過程で行政が歪められたと言っています。
しかし政治は行政のやり方を変えて良いのです。
民間企業ではそれをタスクフォースと言います。タスクフォースとは、ある特定課題を解決するためだけに組織され、独自に判断することができます。決定プロセスはゼロベースですから、従来型の決定プロセスは関係ありません。定規が違うのです。

国家戦略特区はタスクフォースですから独自の定規を用いるのは当然で、それをもって行政が歪められたというのは、硬直したやり方しか出来ないか、氏自身を含む省庁に何らかの不利益があるかです。

2017年7月25日 | カテゴリー : others, 未分類 | 投稿者 : Singer

前川喜平氏の会見に思う

前川製作所の傍系長男であり、前文部科学次官の前川喜平氏が会見を行った。
非常に不愉快であった。
秋田公立美術大学の不認可問題、新国立競技場建設計画で勘違いのドタバタを演じた張本人である。
そればかりか文部科学省の各種事業の補助金・交付金を目的とした天下りの斡旋、それに伴う人事情報の漏洩があった。

今朝の菅官房長官の会見の通り、本人は全く辞めるつもりはなかったが、結局は辞めざるを得なかった。
その前川氏が今日、会見を行った。
自分たちが国家を動かしているという傲慢な態度が、ありありと見て取れた。
官僚の思いがあがりとしか言いようがない。
政策は政治家が決めるのだ。
官僚は採用された「社員」に過ぎない。
政治家は国民に選ばれた、所謂負託された代表だ。
政治家が「よし、これでいこう」と決めたことに対し、官僚は助言はしてもいいが、俺たちの方が正しいと正面切って言ってはいけない。
前川氏はまさにこれを正面切って言ったのだ。

馬鹿野郎だ。

政治家はこういう馬鹿を、厳罰をもって処すべきであり、中途半端な対応をすべきではない。

前川製作所は1000億企業だ。
傍系とはいえ前川氏も食うに困ることはない。
仮に国家公務員法違反に問われても裁判を維持できる財力もあろう。
彼の妹の婚姻による閨閥や、省内の勢力作りを企図したブログ「奇兵隊、前へ!(http://gimukyoikuhi.blog.so-net.ne.jp/)」など、前川氏の勘違いは枚挙にいとまがない。
国家公務員としては勘違いも甚だしい。
すごく腹が立つ。

2017年5月25日 | カテゴリー : others, sorrow | 投稿者 : Singer

飛蚊症

おとといの夕方、PCで作業をした後「あ~疲れた」と目を閉じて首をぐるりと回し、再び目を開くと右目の視野に黒いものが見えました。右端の1/4から1/3くらいを占めていたように思います。
あれ?ゴミが入ったのかなと、眼球を動かしても変わりません。
えっ、出血?と思い、鏡を見てみると充血気味ではありましたが白目の部分は特に異常がないようでした。
目薬を差して暫く目を閉じていると、黒い物体は少し小さくなり、そのうち動くようになりました。

飛蚊症?

右目をつぶったままネットで飛蚊症を調べてみました。
老化という生理的なものと病気によるものがあるということが分かりました。
その日は出来るだけ安静にして、翌日病院に行きました。
目薬で瞳孔を開かせて、眼球の中を覗いて検査しました。

診断結果は加齢による後部硝子体剥離というものでした。
硝子体は水晶体と網膜の間を満たしているゼリー状のもので、加齢により縮小、網膜から剥がれたような状態になるそうで、これを後部(=網膜と接している場所)硝子体剥離というのだそうです。剥離した際に切片が残ったり、出血があったりするとそれが網膜に映り、虫や糸くずのようなものが見えるそうで、これが飛蚊症(ひぶんしょう)です。
ボクの場合、出血も剥離の際に網膜に孔があいてしまう網膜裂孔もないそうです。

特に治療法はなく、従って投薬もなく、PC?やっていいですよ、飲酒?問題ありません、そのうち慣れますよ、というのが医師の見解です。
でも、今日も気になって気になって仕方がありません。
本当に慣れるのでしょうか???

2016年6月9日 | カテゴリー : health | 投稿者 : Singer

台湾の、ちょっといい話

戸板康二のタイトルを借りました。

先週の金曜日から家人と半年ぶりに台湾に行ってきました。
今回は二度のアクシデントに遭遇、そのおかげで台湾の人々の機微に触れることが出来ました。

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最初は台南から高雄に行く在来線急行(自強号といいます)での事故です。

台湾の新幹線駅は台北駅以外は市の中心部から離れたところにあり、台南・高雄間は新幹線より在来線の方が早いのです。
事故が起きたのは高雄まであと15分というところでした。列車がゆっくりと停車し、間もなく車内アナウンスメントが流れました。
残念ながら台湾華語のみで、周囲に英語、日本語を話す人がいなかったので、しばらく様子をみることにしました。
というのも乗客は特に慌てる様子もなく、スマホで「遅れるから」みたいな電話をしている程度だったからです。
しかし30分くらいすると窓の外に鉄道関係者の他に警察関係の姿も見え、えっ?、人身事故?と、ちょっと気になり出しました。
何度かアナウンスメントがありましたが、乗客は相変わらず落ち着いた様子で、運転再開を待っているように見えました。
1時間経ちました。
日本であれば舌打ちやクレームが出てもおかしくない状況です。
しばらくすると隣の線路に電車が止まり、またも車内アナウンスメント。その途端乗客が立ち上がりました。英語が苦手な大学生が、隣の電車に乗り換えるのだと指で教えてくれました。
乗客は整然と後ろの車両に移動し始めました。誰も割り込んだりしません。
最後尾の車両にさしかかった時、ようやく状況がのみ込めました。踏切で車と衝突したのです。
しかし、だれひとり騒ぐことなく、最後まで整然と行動する人々をみて、日本人が失ったものを見せつけられたような気がしました。

二回目は高雄の旗津半島でのアクシデントです。
まぁ、アクシデントというよりは単なる不注意なのですが・・・
旗津半島へはMRT(地下鉄)の終点、西子湾からフェリーで渡ります。
ここは北緯22度33分、南シナ海に面した高雄有数の海水浴場で有名なところです。
従って5月とはいっても暑いわけでして、ぐるっとひと回りした後、かき氷屋さんに入ったのです。
ボクはマンゴーと練乳を凍らせたものを、家人は小豆系のものを注文しました。
その後、帰りのフェリーの中で事件は起こりました。

財布がない・・・

家人が青ざめて、いたら殊勝なのですが、無機質な感じでポツリ。

おいおい・・・

1000台湾ドルと2千円(と本人はボクに申告しましたが)、それにクレジットカード2枚が入っていたというのです。
家人が財布を出したのはかき氷屋さんだけです。(安いところでは家人が支払います)

仕方ないな・・・
戻ろう。

と、再度旗津半島へ。とは言っても10分程度なのですが。
かき氷屋さんに行くと、店員さんがニコニコしながら交番に届けたから、みたいなことを片言の英語で説明してくれました。
店から交番までは1分。交番と言うより駐在所といった方がぴったりくるかも知れません。
入っていくと、おぅ来たか、来たか、みたいな感じでにこやかに迎えてくれました。
こちらへ、と手招きされ、調書を取るためと思われるデスクに行こうとすると、その先のソファーに座れと言うのです。
駐在所長とおぼしき人と、若手の巡査の立ち会いで財布のチェックです。
とは言っても彼らは華語のみなので、コミュニケーションがやや怪しい感じです。
パスポートはホテルのセイフティに忘れてきたので、家人はIDに相当するものがありません。運良く別のクレジットカードを持っていたので、それを見せて、とりあえず本人確認はOK?みたいな状況にはなりました。
それでも、いま日本語を話せる人を呼んだからと、スマホの翻訳アプリで伝えてくれたので、少し待つことに。
その間、所長さん自らお茶を入れてくれ、盛んに勧めてくれます。
若い巡査は、この間大阪に行ってきたと、スマホの写真を見せてくれたり、まさに歓待ムード一色なのです。

あれ?なんか変。

と思っていると、老婦人が現れました。駐在所に来て既に15分くらい経っていたでしょうか。
所長さんと巡査が、よかった、よかった、ちょっと日本語できいてみてよ、みたいなことを言っています。
老婦人が片言の日本語で聞いてきました。

あなたたちは旅行ですか。
どこから来たの。
どこに行ったの。
どこに泊まってるの。

「捜査」と関係ないことばかりです。

お名前は。
いいお名前ね。

こちらも負けじと、

ボクの名前は華語で何て言うのですか。
日本語が上手ですね。

とか聞いたりして・・・

30分!ばかり雑談をした後、財布を受け取るのに書類はいるのか聞いてみると、書類もサインもいらないと言うのです。
あれっ?
ということでおいとますることにしたのですが、家人が皆さんがあまりにも親切なので記念撮影をしたいと言い出しました。
老婦人は、いいわね、じゃぁみんなで撮りましょと、所長さんも自分のスマホで撮ったりして・・・

聞けば老婦人は7歳まで日本の教育を受けたとのことでした。片言とはいえ、70年前に習った言葉を忘れていないのは立派です。
また所長さん、若い巡査がこの老婦人を立てている様子がとても好ましく、ほほえましく思えました。

今回の台湾旅行、これ以外にもちょっといい話が結構ありました。
それに台南や高雄では「私たちは台湾人です。中国人とは違います。」という言葉を多く聞きました。HEROに出てくる田中要次(「あるよ」という役者さん)みたいな強面の運転手のタクシーに乗った途端、日本の演歌をかけてきたり、結構嬉しかったです。

台湾の人々のメンタリティを理解する上で、李登輝氏のインタビューは参考になるかも知れません。

<以下、引用>

今年3月13日、東北の大学生30人余りが東日本大震災時の日本支援に対して台湾に感謝を述べに来た。その学生たちを前に、私は次のような話をした。

「日本は半世紀にわたって台湾を統治しました。この間、もっとも大きな変化は台湾が伝統的な農業社会から近代社会に進化させられたことです。日本は台湾に近代工業資本主義の経営観念を導入したのです。また新しい教育制度が導入され、近代的な国民意識が培われました。やがて台湾人は自らの地位が日本人に比べて低いことに気付きます。ここに『台湾意識』が芽生えました。『台湾人の台湾』という考えが生まれ、これが国民党に対抗する力となったのです」

台湾には「犬が去って、豚が来た」という言い方がある。犬は戦前に台湾を統治していた日本人、豚は大陸から来た中国人を意味する。渋谷に忠犬ハチ公の銅像があるだろう。犬は吠えてうるさいが番犬として役に立つ。これに対し、豚は食い散らかすだけで何もしない。大陸から来た中国人に比べれば、日本人のほうがはるかにましだったという、台湾人の考えを表した言い方である。

また、台湾人が好んで用いる言葉に「日本精神(リップンチェンシン)」というものがある。これは日本統治時代に台湾人が学び、ある意味で純粋培養されたもので、「勇気」「誠実」「勤勉」「奉公」「自己犠牲」「責任感」「遵法」「清潔」といった精神を指す言葉である。じつはこの言葉が台湾に広まったのは戦後のことで、当初は大陸から来た国民党の指導者が自分たちには持ち合わせていないものとして、台湾人の気質を示したものだ。台湾に浸透したこういう「日本精神」があったからこそ、戦後の中国文化に台湾は完全に呑み込まれることはなかったといえるし、現在の近代社会が確立されたともいえる。
台湾人の親日にはこうした歴史的背景があるが、これまでその思いは一方的なものにすぎなかったのかもしれない。戦後になって、戦前の歴史をすべて捨てた日本人は、「台湾のこと」も忘れていたように感じるのである。
(VOICE 2013年5月号掲載)
『Voice』2013年5月号

2016年5月26日 | カテゴリー : joy, people | 投稿者 : Singer

デビッド・ボウイ 男の友情

ボウイの死をBBCもCNNも速報で伝えていました。
ボウイを初めて知ったのは1972年にリリースされたジギー・スターダスト。特にスターマンは今でも好きです。
3年前にニューアルバムを引っさげて音楽シーンに返り咲いた時はとても嬉しかったし、その後ほとんど姿を見せなかったのもボウイらしいと思ったりしていました。本当はガンと闘っていたんですね。
本当に残念なニュースです。

ボウイはグラムロックの旗手として、T・レックスのマーク・ボランと人気を二分していました。実はボウイとボランは大変仲が良かったそうです。ボランが自動車事故で死んだ時、ボウイは人目をはばからず号泣したといいます。これは当時の新聞にも載っています。
当時ボランには本妻の他に愛人と彼女との間に生まれた男の子がいたのですが、ボランの遺族は愛人とその子供に対して遺産の分割を拒否、母子は路頭に迷うことに。その時この二人を救ったのがボウイでした。子供が学校を卒業するまで、生活費、学費の一切をボウイが面倒をみていたそうです。そしてこの話は成人したボランの遺児、ローランがデイリーメールに語るまで、ボウイの側からは明かされたことはありませんでした。記事ではローランの謝意に対し、良き友人の家族に対するせめてものことだ、とボウイが言ったと書かれています。もちろんボウイはこの母子と会うこともなく、まるで足長おじさんのように、密かに援助を続けていたのです。

デイリーメールの記事
http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-2025138/How-David-Bowie-saved-Marc-Bolans-son.html

マーク・ボランとの共演
https://www.youtube.com/watch?v=GRR05ImHQqA

マーク・ボランとのリハーサル(音のみ)
https://www.youtube.com/watch?v=nZMpZO0w9ug

2016年1月11日 | カテゴリー : sorrow | 投稿者 : Singer

パリ同時多発テロに思うこと

ボクがこのニュースを知ったのは、日本時間の午前9時過ぎだったと思います。CNNとBBCはプログラムを変更してずっと事件の詳細を報道していましたが、日本のメディアはNNN24とTBSニュースバード以外は通常のニュース枠でしか扱っていませんでした。パリで悲惨な事件が起こっている時、日本では見たくもない娯楽番組が延々と放送されていて、何か不思議な感じがしました。

少しして外務省の非常勤職員の募集(専門分析員(アル・カーイダ,ISIL,中東,アフリカ,東南アジア等のテロ情勢))とういう採用情報がHPにアップされているのに気づきました。普通、この類いのスタッフは募集ではなく、スカウトです。当然外務省の中にはテロ情報専門チームがあるはずですし、適任者をノミネートしておくべきなのです。民間企業なら当たり前のことが、何故外務省では出来ないのでしょう。おそらく日本の役所が縄張り意識丸出しの縦割行政のせいかも知れません。テロ情報を含む諜報活動は、警察庁(内閣府)、都道府県警察(総務省)、公安調査庁(法務省)、外務省、防衛省が「独自に」展開しています。その結果、どこも中途半端、どこも情報提供責任を負わないという状況のようです。今回のパリ同時多発テロの情報収集は一体どこが主管でやるのでしょうか。諜報活動を国の機関としてきちんとやっていないおめでたい国は日本くらいじゃないでしょうか。

今回のテロは宗教に起因しているようですが、日本ほど異宗教に寛容な国はありません。要するに無関心なのです。
私見ですが、これは織田信長の延暦寺焼き討ちや島原の乱を契機に始まった江戸幕府のキリシタン弾圧のように、時の為政者が、宗教の政治的、経済的野心を極端に嫌ったことに因るのではないかと思っています。その結果、宗教は信者の精神的よりどころになることを第一として生き延びてきたのです。大晦日には除夜の鐘を聞き、正月には神社に詣でるといった、世界的には大変不思議な宗教観が浸透しました。いや宗教というより生活習慣、文化と言うべきかも知れません。

移民の国アメリカと、安易な移民政策を進めたフランスでは制度に大きな違いがあります。例えば入国審査がそうです。JFKで経験された方も多いでしょうが、アメリカの入国審査はとにかく厳しいです。特に中東、アジアからの入国者は、指紋、顔写真、はもとより、虹彩までチェックします。これらはすべてFBIに登録されるそうです。また短期間に複数の主要都市を単独で回ったツーリストは、必ず別レーンで持ち物検査をされます。すべて出します。ジョークを言っても検査官は笑いもしません。一方のフランスですが、ある時から入国カードがなくなりました。パスポートコントロール(イミグレーション)も形式だけです。CDGに入ってしまえばEU内の移動は簡単です。テロリストの入国を水際で食い止めるには、最低限でもアメリカ並みの手続きは必要だと思いますが、そうするとどこかの国では人権侵害と騒ぐ人が出てくるのでしょうね。

交通機関や情報ネットワークの発達で世界がこれだけ小さくなっているのですから、安全や平和に対する考え方も変わらなくてはなりません。

2015年11月18日 | カテゴリー : others | 投稿者 : Singer

『山口小夜子 未来を着る人』展

IMG_20150625_103104299昨日、東京都現代美術館で開催中の『山口小夜子 未来を着る人』を見てきました。
これまであまり見る機会がなかったプライベートの品々も展示されていて、彼女の別の側面を見た気がしました。
資生堂のポスターをはじめ、たくさんの映像や画像で在りし日の彼女を懐かしく思い出すことが出来ました。
展示の構成、ボリュームも申し分ありませんでした。

実はこんなに素晴らしい展示だとは期待せずに行ったのです。単に七彩が作った彼女のマネキンを見たかったのです。
2005年、かつて三宅一生のチーフデザイナーであり、その後スーパー歌舞伎の衣装を担当している毛利臣男さんの「モーリの色彩空間」というイベントが青山のスパイラルであり、そこにはたくさんの山口小夜子のマネキンが、幻想的に展示されていました。
そう、まさに幻想的にです。資生堂の担当者によって施された化粧は、様々な表情を醸しだし、あたかも本人が立っているような、あるいはどこかに本人が潜んでいるのではないかと思わせるようなものでした。
山口小夜子に会えた。そう思える展示でした。
また小夜子さんに会える、そう思って出かけたのです。

ボクは一度だけ彼女に会ったことがあります。2002年4月2日です。彼女は思ったよりも背が高く、華奢ではあるけれどしっかりとした体幹をもっている女性という印象を受けました。
その数年前に初めて自転車に乗れるようになって、走った時の風を顔に受けるのが気持ちよくって走り回っていたら、ある日転倒して顔を数針縫ったというような話をしてくれました。
スパイラルではレセプションに大遅刻をしたため、彼女に会えずじまいで、その2年後に亡くなってしまいました。
毛利さんのあのマネキンをもう一度展示して欲しいものです。

それから今回は資生堂の力がハンパではなく、スチールをはじめ懐かしいCFも流すなど山口小夜子へのリスペクトが伝わってきます。企業としては正しい在り方です。
昨年資生堂ギャラリーで開催された「中村誠の資生堂 美人を創る」展をしのぐ出展量でした。

残りあと2日、見ておいても損はない企画展だとは思います。

山口小夜子さんが死んでしまった

2015年6月26日 | カテゴリー : joy | 投稿者 : Singer

トヨタはやっぱり田舎の会社だなぁと思う

今、トヨタのジュリー・ハンプ常務役員(55)が麻薬取締法違反容疑で逮捕されたことについての記者会見を見ました。
率直に言って、ちょっとお粗末。
トヨタは連結で27兆円を超える売上を誇る巨大企業です。しかも公開会社です。普通、こうしたトラブルで一番最初にコメントするのは株主に向けてではないかと思います。仲間だの、信頼している部下だの、そんな内輪のことはいいのです。
まずは株主、そして社会への責任について述べなければなりません。そして、その最終的な目的は、今回の事件によってトヨタの企業価値を下げるようなことはしませんという宣言です。
そのためにはトヨタの企業理念に沿ったストーリーを構築すべきでした。これってスタンダードというか結構基本だと思うのですがね。トヨタが使っているPR代理店を知りたいものです。

そのトヨタの企業理念は以下の通りです。

  1. 内外の法およびその精神を遵守し、オープンでフェアな企業活動を通じて、国際社会から信頼される企業市民をめざす
  2. 各国、各地域の文化、慣習を尊重し、地域に根ざした企業活動を通じて、経済・社会の発展に貢献する
  3. クリーンで安全な商品の提供を使命とし、あらゆる企業活動を通じて、住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組む
  4. 様々な分野での最先端技術の研究と開発に努め、世界中のお客様のご要望にお応えする魅力あふれる商品・サービスを提供する
  5. 労使相互信頼・責任を基本に、個人の創造力とチームワークの強みを最大限に高める企業風土をつくる
  6. グローバルで革新的な経営により、社会との調和ある成長をめざす
  7. 開かれた取引関係を基本に、互いに研究と創造に努め、長期安定的な成長と共存共栄を実現する

まずトヨタは内外を法令遵守する会社であるということを述べなくてはなりません。捜査当局に全面的に協力し、事件の推移を見守りたい、これがコーポレートガバナンスの基本です。その上で、「2」のグローバル化と「5」の信頼関係を築ける組織作りというふうにもっていくべきでした。
ハンプ個人は法を犯したから逮捕されたのであって、その事実は曲げられません。ですからハンプを庇うような発言は、少なくとも最高責任者はしてはならないのです。誤認逮捕だと言っているようなものです。ハンプについては「捜査中につきノーコメント」で良かったのです。「ハンプ氏を信頼したい」といった豊田社長の発言は、トヨタは社会よりもハンプ個人の方が大事という印象を与えてしまいました。もしこれでハンプがクロだったら、あなたはハンプを庇いましたよね、ということで普通なら辞任ですよ。
「社長、それだけは言ってはなりませぬぞ」という忠臣はいないのでしょうか。

いずれにしても、つくづくトヨタは田舎の会社だと思いました。

2015年6月19日 | カテゴリー : others | 投稿者 : Singer

新しい生活

4月末で会社を辞めました。理由はふたつ。ひとつは両親のことです。父は93歳、母は86歳になり、相当くたびれてきて、精神的な援助が必要になってきました。もうひとつは自分の時間。最近、同年代の人を相次いでなくしました。平均寿命と健康寿命とは違います。元気でいられるのはあと何年だろうと思ったら、働いている場合じゃないなと思うようになりました。
5月は送別会ラッシュでした。何せ高額年俸(*´∀`*)を投げ打って辞めるのですから、社内では経営との確執、転職の噂があったようです。で、何となく知りたいということで探りを入れる送別会が続いた訳です。まぁ、普通そうですよね。お金はあって邪魔になるものでもないし、「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」ですから、何の理由もなしに辞めること自体、異常に見えたのかも知れません。両親への精神的援助と自分の時間を自由に使いたいという理由じゃダメですかね、と苦笑いするしかありませんでした。
お陰様で5月はあっという間に過ぎました。その他保険の手続きやら、クルマの入れ替えやらで、結構忙しかったのです。ただせっかく手に入れた自分だけの時間ですから、これからは有意義に使いたいと思います。

2015年6月6日 | カテゴリー : others | 投稿者 : Singer